空間放射線量[nGy/h]から発がん率が何%上がるかを求める

(⇒ベクレルからの求め方はこちら

空間放射線量率は、一定時間(通常1時間)あたりの放射線量をあらわす。単位は[nGy/h](ナノグレイ毎時)がよく用いられる。[nGy/h]からシーベルトに変換する際には、放射線の種類によって定められた係数をかけてもとめる。ヨウ素やセシウムは崩壊のときにベータ線やガンマ線を放出する。このベータ線やガンマ線の係数は1であるので、[nGy/h]に0.000001(0.001から訂正)をかければ[mSv/h](ミリシーベルト毎時)に換算できる。その値に滞在時間数をかければ、被ばく線量(ミリシーベルト)が求まる。

[nGy/h]から[mSv/h](ミリシーベルト毎時)へ変換
空間放射線量率[nGy/h] × 0.000001

ミリシーベルトへの変換
空間放射線量率[nGy/h] × 0.000001 × 滞在時間[h]

この値が、その場所に滞在していた間に浴びた放射線量になる。これを200で割れば、その放射線量を浴びたことで、発がん率が何%あがったかを求めることができる。
浴びた放射線量が200ミリシーベルト増えると、がんを発症する人が1%増えるという比例関係を利用している。
注意点)
実際には、50ミリシーベルト以下では、浴びた放射線量と発がん率との比例関係は定かではないが、比例関係を維持すると仮定して、求めた数値なので、あくまで目安程度。
・広島・長崎の原爆被曝者の追跡調査では、200ミリシーベルト以上の場合に、浴びた放射線量と発がん率との間には比例関係があることが分かっている。
・急性被ばくの場合では50ミリシーベルト以下においても、浴びた放射線量が増えれば発がん率も高くなるというある程度の比例関係は見られる。


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