平成27年度 電験3種 理論 問12の解説
【必要な知識】
力 = 質量 × 加速度
速度 = 加速度 × 時間
移動時間 = 移動距離 ÷速度
【解説】
電界中の電子の運動についての問題である。ブラウン管についての知識は必要ない。平等電界E[V/m]中の電荷-e[C]が受ける力についてもF = -eE [N]で表せることも問題文中に書いてくれている。受ける力の向きについても書いてくれている。あとは上の関係式を用いてx方向の速度u [m/s]と蛍光面到達時のx方向の移動距離を求めるだけである。
電界中の電子の運動を解析するのに必要な知識は全て問題中に書いてくれている。この問題は実は電界中の電子の運動に関しての問題というより、単にニュートンの運動方程式についての問題である。
(a) 電子銃から放たれた電子は偏光板を移動する間電界E[V/m]によりx方向の力を受け、x方向には等加速度運動をする。問題文中にその力の大きさはF = eEであると書いてあるので、
ma = eE (a:電子のx方向への加速度)
が成り立つ。よって電子のx方向の加速度は
a = eE/m [m/s^2]
電子はz軸方向には幅l [m]の偏光板を速度v [m/s]で進む。その移動時間はt = l/v [s]。その間x軸方向には加速度a[m/s^2]で等加速度運動をするので、偏光板を通り過ぎたあとの速度は
u = at = eE/m × l/v = eEl/mv
である。
(b) 偏光板を通り過ぎた後もz軸方向には速度v[m/s]で進む。その移動時間はl<<dとあるので、d/v [s]としてよい。
この間x軸方向には速度u = eEl/mv [m/s]で等速運動を続けるので、その移動距離X[m]は
X = eEl/mv × d/v = eEld/mv^2 [m]
である。よって(5)が正しい。
【別解】
問題文に偏光板を通過後の電子はz軸と tanθ = u/v なる角度θをなす方向に直進すると書いてくれているので、あれこれ考えずとも
tanθ = u/v = X/d
の関係が導き出せる。この式より
X = ud/v
(a)よりu = eEl/mvを代入して
X = eEld/mv^2
が導き出せる。
力 = 質量 × 加速度
速度 = 加速度 × 時間
移動時間 = 移動距離 ÷速度
【解説】
電界中の電子の運動についての問題である。ブラウン管についての知識は必要ない。平等電界E[V/m]中の電荷-e[C]が受ける力についてもF = -eE [N]で表せることも問題文中に書いてくれている。受ける力の向きについても書いてくれている。あとは上の関係式を用いてx方向の速度u [m/s]と蛍光面到達時のx方向の移動距離を求めるだけである。
電界中の電子の運動を解析するのに必要な知識は全て問題中に書いてくれている。この問題は実は電界中の電子の運動に関しての問題というより、単にニュートンの運動方程式についての問題である。
(a) 電子銃から放たれた電子は偏光板を移動する間電界E[V/m]によりx方向の力を受け、x方向には等加速度運動をする。問題文中にその力の大きさはF = eEであると書いてあるので、
ma = eE (a:電子のx方向への加速度)
が成り立つ。よって電子のx方向の加速度は
a = eE/m [m/s^2]
電子はz軸方向には幅l [m]の偏光板を速度v [m/s]で進む。その移動時間はt = l/v [s]。その間x軸方向には加速度a[m/s^2]で等加速度運動をするので、偏光板を通り過ぎたあとの速度は
u = at = eE/m × l/v = eEl/mv
である。
(b) 偏光板を通り過ぎた後もz軸方向には速度v[m/s]で進む。その移動時間はl<<dとあるので、d/v [s]としてよい。
この間x軸方向には速度u = eEl/mv [m/s]で等速運動を続けるので、その移動距離X[m]は
X = eEl/mv × d/v = eEld/mv^2 [m]
である。よって(5)が正しい。
【別解】
問題文に偏光板を通過後の電子はz軸と tanθ = u/v なる角度θをなす方向に直進すると書いてくれているので、あれこれ考えずとも
tanθ = u/v = X/d
の関係が導き出せる。この式より
X = ud/v
(a)よりu = eEl/mvを代入して
X = eEld/mv^2
が導き出せる。
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