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9月, 2015の投稿を表示しています

火星に液体の水の存在

NASAが火星に液体状の水の存在を示す有力な証拠を見つけたと会見で発表。

液体の水が存在することが会見を開いてまで発表する程重大なことなのかと思う人も多いのではないかと思う。でも、それほど重大なことなのです!液体状の水が現在も存在するということは、現在もそこに何らかの生命体が存在する可能性が期待できるということなのだから。
Q:なぜそんなに液体の水が重要視されるのか? それは液体の水が生命の発生、維持に非常に重要な役割を果たしているからです。
地球上の生命体は有機物で構成されています。有機物は炭素を中心に水素、酸素、窒素などからなる物質の総称です。これらの組み合わせで、無限ともいえる種類の物質が生成されます。近年の観測の結果から宇宙には多くの有機物が存在することが確認されています。その反応の豊富さと存在の普遍性から地球上の生命だけでなく、ほかの惑星でも生命がいるとしたら、その生命も有機物で構成されている可能性が高いと考えられます。
そして、有機物の中でもタンパク質が生命維持には欠かせません。このタンパク質は立体構造を持っています。タンパク質の働きはこの立体構造によって決まり、この立体構造の維持に水の働きが大きく関わっています。水は酸素と水素からできていますが、この酸素-水素間の結合の電子の偏りとタンパク質の各部分の電子の偏りとが相互に影響しあって、ひきつけあったり反発しあったりして、その立体構造を維持してます。水がなければタンパク質は立体構造を維持できずに、その働きも停止していしまいます。
さらに、地球の生命誕生の歴史を見る限りでは、原始生命は条件さえそろえば割と簡単に発生のすると考えられます。地球は46億年前に誕生しました。そして、43~40億年前に海洋が発生しました。生命が誕生したのは40~38億年前だと考えられています。海洋ができた後、ごく初期の間に生命は誕生しているのです。もし、生命の誕生が奇跡的な確率でしか起こらないのなら、地球の海洋はその歴史の大半は生命のいない状態がつづていたはずです。
宇宙には生命の材料となる有機物は豊富に存在し、液体の水がある環境ではそこに有機物が溶け込む。そして、それらが反応しあえる条件があれば、奇跡を待たずとも生命が発生する(地球では現にごく初期の間に発生した)のです。
というわけで、液体の水の存在は地球外生命探査では最重要ポ…

負荷と抵抗

負荷と抵抗。基本中の基本だけど見落としがちなこと。

負荷=エネルギー(電力)を消費するもの。
抵抗=電流を妨げるもの。

【電圧一定の場合】
 負荷を増加する=消費する電力(電源が供給する電力)を増やす=抵抗を下げる
 負荷を減少する=消費する電力(電源が供給する電力)を減らす=抵抗を上げる

(確認)
20Vの定電圧源に10Ωの抵抗をつないだとする。その時の電流は2Aで、
抵抗が消費する電力は
 2A × 20V = 40W

20Vの定電圧源に5Ωの抵抗をつないだとする。その時の電流は4Aで、
抵抗が消費する電力は
 4A × 20V = 80W


【電流一定の場合】
 負荷を増加する=消費する電力(電源が供給する電力)を増やす=抵抗を上げる
 負荷を減少する=消費する電力(電源が供給する電力)を減らす=抵抗を下げる

(確認)
2Aの定電流源に10Ωの抵抗をつないだとする。この抵抗にかかる電圧は20Vで、
抵抗が消費する電力は
 2A × 20V = 40W

2Aの定電流源に5Ωの抵抗をつないだとする。この抵抗にかかる電圧は10Vで、
抵抗が消費する電力は
 2A × 10V = 20W


3年前の民主党がやってたこと。
http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201207060738.html


政治的な話題

安保法案が可決した。あまり政治的な話題の書き込みはしないけど、今回はちょっとだけ。

去年の選挙の時には集団的自衛権が流行語になるほど騒がれていたにも関わらず、選挙で議席を得て、今回法案を成立させた。

「戦争反対=安保法案反対」「強行採決」「安保法案は民意を無視した法案」「安保法案は廃案するのが当然」と一方的な報道を繰り返す、ある種暴力的な雰囲気、それをよしとする一部報道機関にこそ恐怖を感じた。

こういう大きな問題こそ「戦争反対=安保法案賛成」なのか「戦争反対=安保法案反対」なのかを慎重に議論すべきなのに、「戦争反対=安保法案反対」「安保法案=戦争法案」と繰り返す報道機関にこそ怖さ、危険性を感じた。

インターネットが普及してもう何年にもなるが、やはり大多数の人にとってテレビでの報道の影響は大きい。世論を作り出す力はまだまだある。その報道機関が「戦争反対=安保法案反対」「安保法案=戦争法案」と毎日報道することの危険性。一方向からの一方的な決めつけ報道は危険極まりないと感じた。

法案の良し悪しを判断・決定するのは報道機関ではない。個人一人ひとりであり、その選挙での投票結果でのみ決められる。

福山哲郎参議院議員「選挙での多数派などは一過性のもの」
自民党に対しては議員でもない者の失言にでも叩きまくるくせにこういう発言は完全にスルー。
https://youtu.be/9xoUbAXhiNI?t=1897

選挙結果を一過性のものだと軽視する人間に民主主義は取り戻せないね。

V結線の電流と利用率について

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【V結線の電源部分の電流と線電流、負荷部分の相電流の大きさと位相】 V結線電源とY結線平衡三相負荷の各部位の電圧についてはこちら → 【V結線の線間電圧とY結線の各相の負荷にかかる相電圧の大きさと位相】


電源部分のa-b間、b-c間を流れる電流をそれぞれ・Iab、・Ibcとし、a-a’間、b-b’間、c-c’間の線電流をそれぞれ・Ia、・Ib、・Icとする。

負荷部分の各相の電流については、例えば、a’-o’間にはa-a’間の線電流・Iaがそのまま流れ込む形になるので、a’-o’間の相には・Iaが流れる。同様にしてb相には・Ibが、c相には・Icが流れる。

【V結線の線間電圧とY結線の各相の負荷にかかる相電圧の大きさと位相】で見たように・Va、・Vb、・Vcは対称三相電圧になっているので、その各部分を流れる電流も大きさが等しく、位相は120°ずつずれた関係になっている。

よって、・Iaの位相をゼロとして各電流の位相を図に表すと下図のようになる。
電源部分の電流についてみていく。 点aについて電流の出入りを見てみると、・Iabが流れ込み、・Iaが流れ出ているので ・Iab - ・Ia = 0 → ・Iab = ・Ia
点bについては、・Ibcが流れ込み、・Ib、・Iabが流れだしているので ・Ibc - ・Ib - ・Iab = 0 → ・Ibc = ・Ib + ・Iab
点cについては ・Ibcと・Icが流れだしているので -・Ibc - ・Ic = 0 → ・Ibc = -・Ic
となる。これらの関係を図にまとめると以下のようになる。
電源部分の電流は位相が60°ずれた関係になる。大きさは負荷を流れる電流に等しい。

ここがV結線の大切なポイントである。V結線三相電源は、電圧に関してはΔ結線対称三相電源と同じくY結線平衡負荷にかかる相電圧は線間電圧の1/√3倍になるが、電流に関してはΔ結線とは異なる。Δ結線の場合は線電流は電源部分の電流の√3倍になるが、V結線の場合は電源部分の電流は線電流と等しいのである。

負荷の力率をcosθ(遅れ)として、各部位の電圧との関係を図示すると以下のようになる。ここで注意が必要なのは、位相がθ遅れるのは負荷を流れる電流(・Ia、・Ib、・Ic)が負荷にかかる電圧 (・Va、・Vb、・Vc)に対してである。

【V結線電源の利用率について】 …

平成27年度 電験3種 理論 問17の解説

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【必要な知識】 V結線電源の線間電圧と相電圧

【解説】

(a) 問題文より、線間電圧の大きさは100√6/√2 = 100√3である。Y結線の三相平衡負荷の各相の相電圧は、線間電圧の1/√3倍で、100Vである。
 各相に接続されているコイルのインダクタンスは L = 16 [mH]であるから、誘導性リアクタンスXLは
 |XL| = ωL = 100π×16×10^-3 ≒ 5 [Ω]

よって各相のインピーダンスZは
 |Z| = √(5^2+5^2) = 5√2

各相に流れる電流は
 |I| = |V|/|Z| = 100/5√2

力率は
 cosθ = R/|Z| = 1/√2
である。

一相の消費電力は
 |I||V|cosθ = (100/5√2) × 100 × 1/√2 = 10000/10 = 1000[W]

三相分では3倍して 3000[W]  = 3[kW]である。

よって、(2)が正しい。

(b) 3個のコンデンサをY接続に変換すると一相は下図のようになる。


問題に線電流は線間電圧に対して位相が30°遅れていたとある。相電圧は線間電圧より30°遅れるので、相電圧と線電流は同相ということになり、3CとLは共振をしていることがわかる。

すなわち、合成アドミタンスをもとめ、その虚数部がゼロとなるということである。(*並列接続なので合成インピーダンスをもとめるより合成アドミタンスを求めるほうが計算が複雑にならずに済む。)

RとLの直列部分のインピーダンスは
・Z = 5 + j5

コンデンサの容量性リアクタンスは
・Xc = 1/jω3C

よって合成アドミタンスは
・Y = 1/・Z + 1/・Xc = 1/(5+j5) + j3ωC = 1/10 + j(3ωC - 1/10)

この虚数部がゼロとなるので
3ωC = 1/10
C = 1/30ω = 1/3000π = 1.06 × 10^-4

よって、(2)が正しい。


【V結線の線間電圧とY結線の各相の負荷にかかる相電圧の大きさと位相】 V結線電源とY結線平衡負荷の各部の電流についてはこちら → 【V結線の電源部分の電流と線電流、負荷部分の相電流の大きさと位相】

V結線の電源の上側頂点から時計回りに各頂点をa、b、cとし、
bを基準としてa方向を正としてa-b間に電圧・Eabをかけ、cを基準として…

平成27年度 電験3種 理論 問16の解説

【必要な知識】
 平衡負荷のΔ-Y変換 (ZΔ=ZY/3)
 Xc = 1/ωC

【解説】

(a) 静電容量3[μF]のコンデンサが三つΔ接続された平衡負荷のY接続への変換である。平衡負荷の場合、Δ-Y変換によって各相の負荷は1/3になる。問題では接続されているのはコンデンサのみであるので、ZΔ = ZY/3 = 1/(3ωC) となるので、静電容量は3倍になる。

 よって、(5)が正しい。

(b) (a)でΔY変換が正しく行えれば、あとは単純な静電容量の合成である。直列接続の場合は和分の積、並列接続の場合は和であることに注意して求めていけばよい。

 aから分岐し一方は9[μF]と9[μF]のコンデンサが直列につながり、もう一方は18[μF]と9[μF]のコンデンサが直列につながり、これら二つが再度結合し、9[μF]のコンデンサに接続された回路となる。

 9[μF]と9[μF]のコンデンサの直列部分の合成静電容量は
  (9*9)/(9+9) = 4.5[μF]

 18[μF]と9[μF]のコンデンサの直列部分の合成静電容量は
  (18*9)/(18+9) = 6[μF]

 これが並列でつながれているのでその合成容量は
  4.5[μF] + 6[μF] = 10.5[μF]

 さらにこれと9[μF]のコンデンサと直列につながれているので、その合成静電容量は
  (10.5*9)/(10.5+9) = 4.846[μF]

よって(3)が正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問15の解説

【必要な知識】
 オームの法則、 内部抵抗
 (電池の起電力の測定法)

【解説】
 問題の実験は簡便な電源の起電力、内部抵抗の測定法である。電源の起電力を知るには、電源の内部抵抗の影響を除くため電源から電流が流れない状態で測定しなければならない。
 それを行っているのが実験2の段階である。

実験1より
 電池E0は抵抗a-b間に
  30[Ω] × 200[mA] = 6[V]
 の電圧をかけていることがわかる。
 点aを基準とすると点bの電位は -6[V] である。

実験2より
 点cの電位は、抵抗a-cの長さが 4.5 [cm](抵抗a-c間は 15 [cm] )なので
  - 6[V] × 4.5/15 = -1.8V
 である。

  このとき検流計はゼロを指しているので、Exの負極の電位も-1.8[V]である。電池Exからは電流は流れていないので、すなわちこの実験2で求まった1.8[V]はExの起電力である。

よって(a)は選択肢(4)が正しい。

実験3より
 電流計の値が50[mA]なので、電池Exは抵抗a-c間に
 30[Ω] × 50[mA] = 1.5[V]
 の電圧をかけていることがわかる。

 電池Exの起電力は実験2より1.8[V] であった。この差 1.8 - 1.5 = 0.3[V] が電池Exの内部抵抗によって生じた電圧降下である。

 電池Exからは 50[mA] の電流が流れ出ているので、内部抵抗を r [Ω] とすると
  r[Ω] × 50[mA] = 0.3[V]
 であるから、r = 6 [Ω]

よって(b)は選択肢(5)が正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問14の解説

【必要な知識】
 整流形計器について

【解説】
 整流形計器は、ダイオードにより交流を直流に変換し、可動コイル型指示器で指示する。この可動コイル型指示器は平均値に比例して針が振れる。今、問題文に目盛りが制限は交流に対する実効値になると書かれているから、

 Va = 2Vm/π
 Ve = Vm/√2 (Vm = 最大値 Va = 平均値 Ve= 実効値)

より、Ve = πVa/(2√2) = 1.11Vaとなる。つまり、平均値の1.11倍した値を目盛りとして打ってあるということである。

問題で与えられた波形の平均値は8×10×10^-3/(20×10^-3) = 4(V)であるから、その時に指示する値は4 × 1.11 = 4.44 となる。

よって(2)が正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問13の解説

【必要な知識】
 コレクタ損失
 電力増幅回路の特性(A級、B級、C級)

【解説】

(1) コレクタ損失とは、コレクタ電流とコレクタ-エミッタ間電圧の積のことを言う。コレクタ接合面にある空乏層による抵抗にコレクタ電流が流れるために消費される電力を表す。

よって、(1)が誤りである

(2) トランジスタには、コレクタ-エミッタ間電圧、コレクタ電流、コレクタ損失、接合部温度について最大定格が定められており、コレクタ損失が最大定格を超えると、接合部温度が高温になりトランジスタは破壊されてしまう。

(3) A級増幅回路は無信号時にも直流電流が流れるため、電源効率は良くない。電源効率は最大出力時に最大となり、このとき50%である。

(4) B級電力増幅回路は無信号時には直流電流は流れず、A級電力増幅回路に比べて電源効率がよくなる。

(5) C級電力増幅回路は負のバイアス電圧をかけ、一定以下の振幅の入力信号は出力されない。なので出力はひずんだものとなるが、ひずみ波ということは高調波を含んでいるということである。これに適当なフィルタをかけることにより、特定の周波数成分を取り出すことができる。

 また、バイアスは負の電圧をかけているのでバイアス電源は電圧をかけるのみであるので、電源の効率はA級、B級、C級のなかで一番よくなる。

平成27年度 電験3種 理論 問12の解説

【必要な知識】
 力 = 質量 × 加速度
 速度 = 加速度 × 時間
 移動時間 = 移動距離 ÷速度

【解説】
 電界中の電子の運動についての問題である。ブラウン管についての知識は必要ない。平等電界E[V/m]中の電荷-e[C]が受ける力についてもF = -eE [N]で表せることも問題文中に書いてくれている。受ける力の向きについても書いてくれている。あとは上の関係式を用いてx方向の速度u [m/s]と蛍光面到達時のx方向の移動距離を求めるだけである。

 電界中の電子の運動を解析するのに必要な知識は全て問題中に書いてくれている。この問題は実は電界中の電子の運動に関しての問題というより、単にニュートンの運動方程式についての問題である。


(a) 電子銃から放たれた電子は偏光板を移動する間電界E[V/m]によりx方向の力を受け、x方向には等加速度運動をする。問題文中にその力の大きさはF = eEであると書いてあるので、

 ma = eE (a:電子のx方向への加速度)

が成り立つ。よって電子のx方向の加速度は

 a = eE/m [m/s^2]

電子はz軸方向には幅l [m]の偏光板を速度v [m/s]で進む。その移動時間はt = l/v [s]。その間x軸方向には加速度a[m/s^2]で等加速度運動をするので、偏光板を通り過ぎたあとの速度は

u = at = eE/m × l/v = eEl/mv

である。

(b) 偏光板を通り過ぎた後もz軸方向には速度v[m/s]で進む。その移動時間はl<<dとあるので、d/v [s]としてよい。
 この間x軸方向には速度u = eEl/mv [m/s]で等速運動を続けるので、その移動距離X[m]は

 X = eEl/mv × d/v = eEld/mv^2 [m]

である。よって(5)が正しい。


【別解】

問題文に偏光板を通過後の電子はz軸と tanθ = u/v なる角度θをなす方向に直進すると書いてくれているので、あれこれ考えずとも

tanθ = u/v = X/d

の関係が導き出せる。この式より

X = ud/v

(a)よりu = eEl/mvを代入して

X = eEld/mv^2

が導き出せる。





平成27年度 電験3種 理論 問11の解説

【必要な知識】 レーザーダイオード

【解説】  レーザーダイオードについてはこの問題にある通り。ここでは他の選択肢に出ている用語について説明をしておく。  空乏層…pn接合面においてキャリアが拡散によってほとんどなくなった領域のこと。  二次電子放出…金属表面に電子を当てると、金属内の電子が放出される現象のこと。
レーザダイオードについて知らなくても、以上の用語について知っていれば消去法でいけば(2) か(4)に絞ることはできる。

平成27年度 電験3種 理論 問10の解説

【必要な知識】
 過渡現象(急に電圧をかけたり、取り除いたりしたときから十分時間がたち定常状態に達するまでのコイルやコンデンサ等の素子にかかる電圧、電流の変化)

【解説】
 コイルやコンデンサに急に直流電圧をかけたときの電圧や電流の変化の仕方を知っておけば簡単に答えられる。

 コイルは、急激な電流変化に比例してその変化を抑える方向に逆起電力が発生するため、ある一定の傾きをもって電流が増加し始める。その後電流の変化が緩やかになるにしたがって逆起電力も小さくなり、定常状態に達すると電流変化がゼロとなり逆起電力も0となる。逆起電力がゼロになるのでコイル部分は短絡した状態になる。

 コンデンサは、電圧がかかった当初はコンデンサに電荷が貯蔵される(充電される)ため電流が一気に流れ始めるが、時間がたつごとに電極が電荷で満たされるため、電流は流れなくなっていく。Q=CVを満たす電荷が充電されると、電流は流れなくなる。定常状態ではコンデンサ部分は断線した状態として扱える。

 問題のRL回路、RC回路のR部分にかかる電圧は、オームの法則に従い回路に流れる電流が大きくなれば高く、少なくなれば低くなる。

 これらの変化を表したグラフになっているのは(2)である。

平成27年度 電験3種 理論 問9の解説

【必要な知識】
 Xc=1/ωC
 インピーダンスの合成

【解説】

この問題はコンデンサの静電容量と交流電源の周波数が与えられているが、そこから容量性リアクタンスを求めて・・・とやっていると計算が煩雑になる。

容量性リアクタンスの式「Xc=1/ωC」からわかるように、それぞれのコンデンサのリアクタンスは静電容量に反比例するので、

C2(静電容量900 [μF])のコンデンサによるインピーダンスをZとおくと,
C1の静電容量は10 [μF]でC2の1/90であるから、そのインピーダンスは90Zとおける。
同様にC3は9Z、C4はZとおける。

C1:90Z  C2:Z C3:9Z C4:Z

さらに、この回路は同種のリアクタンスのみなので、複素表示した場合には同方向のベクトルであり、計算する際には抵抗と同じように扱える。

C3、C4の合成インピーダンスは、直列に接続されているので、単純に和を求めればよい。
すなわち
9Z + Z = 10Z
となる。

これとC2との合成インピーダンスZ234は、並列に接続されているので、和(10Z + Z)分の積(10Z×Z)から求められ、
Z234 = 10Z^2/(10Z+Z) = 10Z/11
となる。

C1とZ234は直列に接続されているので、それぞれにかかる電圧はインピーダンスの比に等しい。
よって、Cにかかる電圧は
(10Z/11)Vin/(90Z+10Z/11) = Vin/100
となり、
C3とC4の直列部分にかかる電圧もCにかかる電圧と等しくVin/100である。


C3にかかる電圧とC4にかかる電圧はそれぞれのインピーダンスの比に等しいので、
C4にかかる電圧は、

{Z/(Z+9Z)}×(Vin/100) = (1/10)×(Vin/100) = Vin/1000

よって、選択肢(1)が正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問8の解説

【必要な知識】
 |Z|=|V|/|I|
 有効電力P=|I||V|cosθ
 力率cosθ=|R|/|Z|

【解説】

どこかにとんでもない引っ掛けがあるんじゃないかと思ってしまうほど基本中の基本のさらに基本問題。

100[V]の交流電源を接続した場合に、5[A]の電流が流れたことから、
|Z|=|V|/|I|=100/5=20[Ω]

問題文よりR=10[Ω]であるから、力率cosθ=|R|/|Z|=10/20=0.5

よって、P=|I||V|cosθ= 5 × 100 × 0.5 = 250 [W]

平成27年度 電験3種 理論 問7の解説

【必要な知識】回路素子(コンデンサ、コイル、抵抗)の性質

【解説】

基本中の基本問題。

(1) コンデンサは定常状態では、電荷が充電された状態になるので、それ以上電流は流れなくなる。よって正しい。

(2) コイルのリアクタンスはコイルを貫く磁束の変化の割合に比例する。定常状態では電流は一定になるので、リアクタンスは0となり、コイル両端の電位差はゼロとなる。よって正しい。

(3) R=ρl/Sの関係がある。よって長さに比例し、断面積に反比例する。よって正しい。

(4) 並列に接続した二つの抵抗器R1、R2の合成抵抗はR1、R2の抵抗値の逆数の和の逆数なので、この選択肢が誤っている。

(5) 並列に接続した二つのコンデンサC1、C2の合成静電容量はC1+C2である。よって正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問6の解説

【必要な知識】 オームの法則
          ブリッジ回路(ホイーストンブリッジ)の平衡条件

【解説】
問題ではR4の抵抗値を問われているので、R3をR4で表す。

問題文で与えられた回路はスイッチSを開閉しても流れる電流が一定であることから、このブリッジ回路は平衡していることがわかる。

よって、
R1*R4=R2*R3

問題文よりR1=8[Ω]、R2=4[Ω]なので、これを代入して

R3=2*R4である。

回路図上側の抵抗は2(R4+4)[Ω]、下側部分の抵抗はR4+4[Ω]となり、上側部分の抵抗値は下側部分の抵抗値の2倍であることがわかる。よって、上部を流れる電流をI[A]とすると、下側の部分を流れる電流値は2I[A]となる。

問題文よりI+2I=30[A]なので、上側部分を流れる電流は10[A]、下側部分を流れる電流は20[A]である。

R2にかかる電圧は20[A]×4[Ω]=80[V]

E=100[V]であるから、R4にかかる電圧は100[V]-80[V]=20[V]

よってR4=20[V]/20[A]=1[Ω]


平成27年度 電験3種 理論 問5の解説

【必要な知識】 フレミング右手の法則
          誘導起電力E=BΔS (ΔSは単位時間に導体が磁界を垂直に切る面の面積)

【解説】

問題の文章が長く、一見すると難しそうな問題に見えるが、落ち着いてよく読めば、三角形の形に接続された導体が、頂点Pを先頭に磁界ゼロの領域から磁界B[T]の領域へと電界中を速度u[m/s]
で移動しているだけのことだということがわかる。その際に辺QRに接続された抵抗rに加わる誘導電圧の変化の仕方を問われている。

頂点Pが磁界B[T]の領域へ入り始めると、フレミングの右手の法則に従いQ→P→Rの向きに起電力が発生し始める。この起電力によって、Q→P→Rの方向、すなわち時計回りに電流が流れる。今回問題文でQの電位が高い場合をプラスの方向と定義しているので、抵抗rに加わる電圧は負だということになる。

ここまでわかれば、正の方向に電圧がかかる変化の仕方になっている(1)、(2)、(3)は有り得ないことがわかる。

さらに、頂点Pを先頭に徐々に磁界へと入っていくので、導体が磁界を垂直に切る面の面積は徐々に大きくなることを考えれば、誘導起電力は徐々に負の方向へと大きくなっていくはずであるから、(4)の選択肢もあり得ないということになり、(5)一つに絞られる。

とりあえず試験本番ではここで次の問題へ進もう。試験は時間との戦いでもあるのだ!

選択肢(5)では、抵抗rにかかる電圧は、負の電圧がかかり始めてからw/u[s]後に0[V]になっている。念のため確認しておく。

頂点Pが磁界に入り始めてからw/u[s]後には辺QRが磁界へと入ることになる。そうすると、辺QRにはフレミングの右手の法則に従いQ→R→Pの方向、すなわち反時計回りに電流を流そうとする誘導起電力が発生する。辺QRは磁界の向きと直角をしているのでその大きさはBΔS=Budである。

また、点Pから辺QPに垂直に伸ばした直線との交点をSとすると、
辺QPが単位時間に磁界を切る面積ΔS1は

ΔS1=u×QS

辺PRが単位時間に磁界を切る面積ΔS2は

ΔS2=u×SR

QS+SR=dであるから、、

ΔS1+ΔS2=ud

以上より、辺QP、辺PRに誘導される起電力は、時計回りに電流を流す方向に、大きさBudであることがわかる。

すなわち、辺QP、辺PRとで誘導される起電力と辺QRに誘導される起電力…

平成27年度 電験3種 理論 問4の解説

【必要な知識】 V=IR(オームの法則)

【解説】
オームの法則を使って解く基本問題である。

抵抗R1、R2、R3にかかる電圧がそれぞれ30V、15V、10Vだと条件で与えられているので、あとはど回路のうちどの部分とどの部分が並列接続の関係になっているのかをとらえられれば正答にたどり着ける。

回路図の右から見ていく。R3とそれと直列に接続される60Ωの抵抗はR2と並列接続の関係にある。R2にかかる電圧が15V、R3にかかる電圧が10Vなので、60Ωの抵抗にかかる電圧は5Vということになる。よって、ここを流れる電流は5/60Aが求まる。R3はこの抵抗と直列に接続されているので、

R3=10/(5/60)=120Ω

また、R1にかかる電圧が30VでR2にかかる電圧が15Vであるから、回路図中央の60Ωの抵抗にかかる電圧は30-15=15Vとなる。よって、この60Ωの抵抗を流れる電流は15/60。そのうち5/60AはR3が接続するほうへと流れるので、R2に流れる電流は(15-5)/60=1/6A。よって、R2の抵抗値は


R2=15/(1/6)=90Ω

同様にして、回路図左端の60Ωの抵抗にかかる電圧は90-30=60Vと得られるので、この抵抗に流れる電流は60/60=1A。このうち5/60=0.25Aは右のほうへと流れるので、R3に流れる電流は1-0.25=0.75Aが導き出される。よって、R1の抵抗値は

30/0.75=40Ω

よって(5)が正しい。

平成27年度 電験3種 理論 問3の解説

【必要な公式】 透磁率=比透磁率×真空の透磁率
          *その他の必要な関係式については問題文に書いてくれている。
【必要な基本用語】 強磁性体、磁気飽和

強磁性体とは、磁界中に置いたときに強く磁化され、その後外部磁界をゼロにしても磁化が残る物質のこと。

磁気飽和とは、磁性体を磁界中に置き、磁界を強めていっても、それ以上磁性体の磁化が強くならなくなった状態のこと。

【解説】
磁気に関しての基本用語の確認と比透磁率と透磁率、ヒステリシス曲線と透磁率についての問題。ただし、例え基本用語について忘れてしまっていても、「透磁率=比透磁率×真空の透磁率」という超基本的な関係式さえ覚えていれば、あとは問題文の文章をよく読めば、選択肢は一つに絞れる。

長文の問題は一見難しそうに見えるが、公式についての説明が書いてあったりして、かえって前提知識がなくても答えられるようになっていることも多く、考えようによってはサービス問題だともいえる。

(イ) ヒステリシス曲線から透磁率の最大値を求める問題であるが、問題文に「透磁率μ=B/H」と書いてくれている。B/Hの最大となるところを求めればよい。ただし、ここで注意しなければならないのは、これは「傾き」ではないということ。グラフは横軸がH、縦軸がBとなっているので、原点と点(H,B)とを結ぶ直線と横軸とがなす角度をθとすれば、B/H=tanθであるから、θが最大になる点でB/Hも最大となる。グラフをよく見れば(H、B)=(2×10^2、1.5)でその角度が最大になることがわかる。

よって、1.5/(2×10^2)=7.5×10^-3

(ウ) (イ)の透磁率が最大のときの比透磁率を求める問題である。

 「透磁率=比透磁率×真空の透磁率」なので、
 比透磁率=透磁率/真空の透磁率=7.5×10^-3/(4π×10^-7)=6.0×10^3
*「真空の透磁率=4π×10^-7」についても問題文中に書いてくれている。

この二つを満たす選択肢は(1)のみ。

平成27年度 電験3種 理論 問2の解説

【必要な公式】 Q=εSE…(a)、V=Ed…(b)、C=Q/V…(c)、
          コンデンサに蓄積されるエネルギーW=(CV^2)/2…(d)
          *ただし、問題文では電極の面積をA、電極の間隔をlで表している。

【解説】
問1に引き続きコンデンサに関する基本公式についての問題。これもやみくもに式を変形することにならないように注意。選択肢を見るとε、S、Q、dを使いC、E、Wを表せばよいことがわかる。

 Q=εSE…(a)、V=Ed…(b)、C=Q/V…(c)、W=(CV^2)/2…(d)

(ア)Cをε、S、Q、dを使って表す。
   (c)式 C=Q/V
   (b)式 V=Edを代入して、C=Q/(Ed)
   (a)式よりE=Q/(εS)、これを代入して C=εS/d

(イ)Eをε、S、Q、dを使って表す。
   (a)式よりE=Q/(εS)

(ウ) Wをε、S、Q、dを使って表す。

W=(CV^2)/2の式で

   Cに関しては(ア)でC=εS/dが得られている。
   (b)式V=Edに(イ)で求めたE=Q/(εS)を代入して、V=Qd/(εS)
   これらを上式に代入して、W=Q^2d/(2εS)

(エ) 問題文に電極板間を増大させることによって静電エネルギーも増大すると親切に書いてくれている。エネルギーが増大するということから、電極板を引き離すときに力をかけることが必要だということがわかる。

平成27年度 電験3種 理論 問1の解説

【必要な公式】 Q=εSE…(a)、V=Ed…(b)、C=Q/V…(c)

【解説】
コンデンサの電荷、電圧、静電容量に関しての基本的な公式を変形すれば、答えが得られる。ただし、やみくもに式を変形するだけでは時間を浪費するだけになってしまう。(1)~(5)それぞれで何が定数で何が変数になっているのかをしっかりと区別して式を変形すること。

(1)はQを一定としてdを大きくした場合のCの変化について問われているので、この場合ε、S、Qは定数、dが変数ということになる。Cをε、S、Qとdを使って表せば、dの変化によるCの増減をとらえられる。

 Q=εSE…(a)、V=Ed…(b)、C=Q/V…(c)

 (c)式より、C=Q/V
 (b)式V=Edを代入して、C=Q/Ed
 (a)式より、E=Q/εS、 これを代入して C=εS/dが得られる。

 よって、dを大きくするとCは減少することがわかる。

(2)はQを一定としてdを大きくした場合のEの変化について問われているので、Eを定数ε、S、Q及び変数dで表す。

 (a)式より E=Q/(εS)が得られ、dに無関係にEは一定であることがわかる。

(3)は、Vを定数ε、S、Q及び変数dで表す。

 (a)式より E=Q/(εS)が得られ、これを(b)式に代入して、V=Qd/(εS)となるから、dを大きくするとVは上昇することがわかる。

(4)、(5)は、Vを一定としてdを大きくした場合について問われているので、定数はε、S、Vでdが変数である。

Q=εSE…(a)、V=Ed…(b)、C=Q/V…(c)

(4)は、Eの変化について問われているので、Eを定数ε、S、Vと変数dで表す。

 (b)式より、E=V/dとなるから、dがおおきくなるとEは減少することがわかる。

(5)は、Qを定数ε、S、Vと変数dで表す。

 (a)式… Q=εSE
 (b)式より E=V/d

 これを(a)式に代入して 
Q=εSV/dとなり、dを大きくするとQは減少することがわかる。

以上より答えは(2)となる。